第189回国会 厚生労働委員会 平成27年4月22日

議事録

伊東(信)委員

維新の党の伊東信久です。

この場に立たせていただきますのは、昨年の四月十一日以来でございます。厚労委員会というのは現役の医師の私にとって大変神聖なる場でございますので、実りある質疑にしたいと思っています。

一年ぶりに立たせていただいておりますのは、希望して財務金融委員会に所属させてもらっているからでございまして、日本の財政危機の大きな要因の一つに社会保障費の増大があるからと考えておりまして、財政学の観点から社会保障費の抑制について検討すべく、財務金融委員会に所属しております。

しかしながら、財務金融委員会でも、社会保障、特に医療分野の質疑をしますので、麻生大臣初め財務省の皆様にはけげんそうな顔をされていますので、本日は伸び伸びと質疑させていただきます。

さて、本日の議題であります法律案ですけれども、年明けから骨子案が明らかになりまして、ずっと注目しております。医療の現場に立って二十年以上経過しておりますけれども、医療保険制度の中にもやはり無駄だらけ、穴だらけな場面も散見しているのも否めません。

平成二十五年十二月に成立した社会保障と税の一体改革により、消費税の引き上げ分は全額社会保障の充実と安定化に使われる、社会保障制度は全ての世代が安心、納得できる全世代型に改革されるということになりまして、あくまでも単純計算ですけれども、消費税を一%上げると税収は二兆円ふえる、消費税を八%から一〇%に上げると四兆円の増収になります。

だけれども、社会保障費は年々一兆円規模で増加して、たった四年しか穴埋めすることができません。残念ながら、どうも自転車操業にしか感じられませんで、足りなくなった分を国民に負担をお願いして穴埋めするだけでは、社会保障費の根本的な政策ではありません。

本改正案についても残念ながら同じ印象を受けておるんですけれども、負担のツケ回しをしているだけであったりとか、取りやすいところから取っているだけという印象も、朝からの質疑を聞いていましても、そういったところに終始しているようです。

まず冒頭、本改正案の趣旨についてもう一度確認したいので、よろしくお願いいたします。

唐澤政府参考人

今回の国民健康保険改革の趣旨でございますけれども、まず一つは、国保につきましても医療費が伸びておりまして、その中で、どうしても年金受給者の方を含めまして低所得の方が多いということで、非常に厳しい財政状況にございます。このために、今回の改革によりまして、今年度から千七百億円、二十九年度からは新たに千七百億円、合わせて三千四百億円、それ以降は追加的な財政支援というものを毎年行うことによりまして、国保の財政基盤の強化を図りたいというのが一つ目でございます。

また、小規模な保険者が非常に多くなっておりますので、財政運営の責任主体というものを市町村から都道府県に移行する、そして高額な医療費の発生などが都道府県全体で分散されて、財政基盤を強化していこうというのが二つ目の大きな理由でございます。あわせて、その際に、県内で、都道府県が国保の運営方針というものを定めまして、事務やシステムの合理化、効率化などを進めてまいりたいと考えております。

さらに、三つ目には、医療提供体制との関係で、地域医療構想というものを都道府県が策定することになりますけれども、都道府県に、医療提供体制の面それから医療保険という財政的な面の両面を見ながら地域の医療の充実かつ効率化に取り組んでいただきたいというのが、今回の改正の趣旨でございます。

伊東(信)委員

ありがとうございます。

やはり柱となっておりますのは、自営業や定年後の会社員が加入する国民健康保険の立て直しというところだと思うんですけれども、その財源の確保は、負担のツケ回しに終始しているんじゃないかと強く感じております。

私は外科医ですので手術に例えますと、やはりできるだけ血を流さないようにする手術が医者の技術ですね。血が出たんだったら根本的な止血をする必要がありまして、今回はどうしても輸血に頼るというか、輸血すること自体、技術的には悪いことじゃないんですけれども、輸血者をかえているだけのような感じに伺えます。

この国民健康保険制度を初めとする社会保険制度を改革したくて私も国会議員を目指したわけなんですけれども、社会保障費の無駄遣いというのはやはりたくさんあるんじゃないかと、医療現場にいますと痛感します。

先ほどの我が党の鈴木議員の質疑じゃありませんけれども、医療はやはり聖域ではありませんので、もっともっと深く切り込むべきであります。余り言い過ぎると医師会及び医者仲間から嫌われてしまうことになると思いますけれども、現役の医師がこれを言わないと誰も聖域に手を出すことができませんので。

具体的に、例えば安価なジェネリック医薬品の普及に努める自治体には優先的に公費を配分する保険者努力支援制度を創設し、医療費を抑制するとあるんですけれども、現在四〇%程度の数量であるシェアを六〇%にするというような、ざくっとした目標はあるんですけれども、数量というよりも、やはり現実のコストだと思うんです。

そのコストの多くを占めていると言われていますバイオ医薬品の話なんですけれども、政府の想定するジェネリック医薬品の普及の中に、バイオ医薬品の後続品であるバイオシミラーが含まれているのか、教えていただきたいんです。

二川政府参考人

バイオ医薬品の後続品でございますいわゆるバイオシミラーが後発医薬品の使用促進のロードマップに含まれているかどうか、こういうお尋ねでございますけれども、数量シェア目標六〇%、この目標の中に含まれているということでございます。

伊東(信)委員

数量のシェア六〇%ということなんですけれども、そもそも、海外の後続品のシェアは九〇%ということなんですけれども、この六〇%という数値自体、どのようにして出てきたんでしょうか。

二川政府参考人

ジェネリック医薬品の使用促進は、従来から進めているところでございます。

従来は全医薬品の中の三割といったことを目標にしておりましたけれども、ところが、実際にはジェネリック医薬品がそもそも存在しない、まだ特許がきいている薬も含めての三割ということでは目標として必ずしも適切ではないだろうということで、六割といったことを目標にしたわけでございますが、これは、先進国の状況を見ながら、六割ぐらいをまず当面の目標にしようといったことでロードマップに定めたものでございます。

伊東(信)委員

後発医薬品の使用促進自体に積極的に取り組んでいるのは、重々承知しています。しかしながら、予算委員会も含め常々質問させていただいているんですけれども、もっともっと踏み込めるはずですし、もっと踏み込めば医療費の抑制につながると思います。都道府県によってもジェネリック医薬品の普及率に差があることは承知しておりまして、本改正案を契機にしてさらなるジェネリック医薬品の普及につなげるべきだと考えておりますので、本当にこの六〇%が適正なのか否かということも考えていただきたいわけです。

私自身がバイオシミラー議連の事務局長をしているからではないんですけれども、三月二日の予算委員会において塩崎大臣に質問させていただきましたが、医療費抑制に直結するであろうジェネリック医薬品と同様に、例えば韓国のように、国家を挙げてバイオシミラーの使用促進に取り組むべきではないのかと考えておりますけれども、塩崎大臣、いかがでしょうか。

塩崎国務大臣

韓国で、バイオ後続品、バイオシミラーに関する産業政策として、バイオシミラーグローバル輸出産業化戦略というのを策定し、企業の投資を積極的に促しているというふうに聞いているところでございます。

これは、先般、予算委員会で御質問がございましたけれども、バイオシミラーについては、先発品に比べて価格が低いということから、我が国においても使用促進が重要だともちろん考えておりまして、臨床上の必要性に応じて医師の御判断で適切に使用を進めて、医療費の効率化を図ってまいりたいというふうに考えております。

伊東(信)委員

ちょっと予算委員会のときの確認になって申しわけないんですけれども。先ほどの答弁の中で、医師の御判断というところがあったんですけれども、バイオシミラー医薬品に関して医師の判断に委ねるところが大きいという理由について、どなたでも構わないんですけれども、どのように捉えているでしょうか。

橋本大臣政務官

以前、委員とはほかの委員会でやりとりをさせていただきましたので、その流れでお答えをさせていただきますけれども、ジェネリックの医薬品というのは、前の先発品と成分が全く同じということであります。しかしながら、バイオシミラーというのは、大きなたんぱく質でございまして、つながりは同じであっても構造が違うみたいなところがありまして、全く同じというものではありません。

したがいまして、先発品を使うのと同じように使ってよいのかどうかということは、きちんと、医師の御判断と患者の方の反応、そういうものを見て検討されるべきだろうということもあるので、やはり医師の方の御判断をいただきながら使用されていくというのがいいんだろうというふうに考えており、そういうことで先ほどの大臣の答弁になったんだというふうに思っております。

伊東(信)委員

ありがとうございます。厳密に言いますとジェネリックも同じ分子構造ではないわけなんですけれども、御答弁いただきましたように、バイオ医薬品の方が高分子でありますので、その辺のところは慎重でなければいけないというのもあるんですけれども、ほとんどが生命にかかわる製品であることが多いこと、プラス、注射製剤であることが多いということで、医師の裁量にかかわってくるということを御確認いただければ幸いです。

医師の裁量というところで、これもまた我が党の鈴木議員の質問の続きになるとは思うんですけれども、この医師の裁量の判断、そして厚労省との関係、このあたりについてちょっと踏み込んでいきたいんです。

先日、聖マリアンナ医科大学で精神保健指定医の不正取得が明らかになったのは、皆様の御記憶にも新しいところだと思います。

精神保健指定医は全国に一万四千六百三十人、二〇一三年末現在の統計ですけれども、精神科医の大半が認定を受けておりまして、精神保健指定医は、通院患者の初診では一般の精神科医よりも一・五倍高い報酬が設定されております。すなわち、診療報酬の優遇を受けています。また、二名の指定医の診察が一致すると精神障害者を強制入院させることのできる緊急措置入院を実行することができ、非常に大きな権限がございます。

同じ医師として、誤解を受けていただくと困りますけれども、この措置入院に関して、法律でも決まっておることですし、その必要性からこの措置入院というのがあるというのをまず御理解いただいて、しかしながら、不正に取得した未熟な指定医が誤った判断により患者さんの体を拘束し、強制入院させたとなれば、これは人権上も大きな問題があるとは思います。

さらに、病院サイドが診療報酬の優遇措置を受けやすい指定医をふやすことにより診療報酬を増額していたならば、病院サイドにも大きな問題があるように感じますけれども、まずは、今回の聖マリアンナ医科大学での問題に対する感想を大臣にお聞きします。

塩崎国務大臣

今回、聖マリアンナ医科大学病院で精神保健指定医の一連の取り消しが起きたわけでございまして、精神保健指定医制度の根幹に、この信頼をなくすような、大変重大な事案だというふうに私は思っております。したがって、大変残念で、遺憾であるわけでありまして、厚労省としても、実態解明後に厳正な対応を行ってまいりたいというふうに考えております。

今回、どうしてこのようなことが起きてしまったのか。事の重大性については今先生からお話をいただきましたけれども、まず、病院のレベルでのチェック体制、ガバナンスの問題というのにも課題があったのではないか。それと、その病院自体を監督する厚生労働省のチェックの機能にも問題がないだろうか。それから、これは指定をするわけですから、関係審議会におけるチェックの仕組みというか、その機能にも課題があったのではないか、そういう疑いを持たれるわけであります。

再発防止対策を徹底するためには、まずは原因をきちっと、現状と原因を探るということをやった上で、精神保健指定医制度に対する国民の信頼を回復できるような対策を打っていかなければいけないというふうに思っております。

伊東(信)委員

大臣、ありがとうございます。大臣の方から、病院のチェック、厚労省のチェック、審議会のチェックと、三点のチェックが必要ではなかったかという御答弁をいただきました。

この不正というのはどういった不正かといいますと、こういった専門医制度というのは、いわゆる症例数、経験数を報告することが必要なんですけれども、その症例を使い回したわけですね。つまり、同じ患者さんがそこにダブっているわけです。それをこの三つの機関が見抜けなかった。つまり、症例であれば、コピー・アンド・ペーストをしている、コピペしているわけですから容易に見抜けたのではないかと、どうしても疑いの念がとれません。

いずれにしても、厚労省は、同じ病院で多くの医師が不正を続けていたにもかかわらず、それを見抜けなかったのは事実であります。

さて、他の病院で同じようなケースがあるかどうか、これは可能性の問題となるんですけれども、その可能性も否めないのも事実です。何も精神保健指定医だけの問題ではないとは思うんですが、この精神保健指定医の不正取得について、厚労省は今後、調査とか、そういった施策をするのかどうか、教えていただけますでしょうか。

藤井政府参考人

お答えいたします。 今回の精神保健指定医取り消しの事案を受けまして、私ども、先生御指摘のようなケースレポート、過去の事例を使っている、そういうケースレポートについてのチェック体制を整えなければいけないというふうに考えておりまして、同様な不適切な事例がほかにも発生していないかどうか、これはケースレポートの各症例をデータベース化することによりまして調査を行うこととしたいと考えております。

こうしたチェック体制の強化をしっかりやることによりまして、精神保健指定医制度に対する国民の信頼回復に努めてまいりたいというふうに考えております。

伊東(信)委員

対策としてはおっしゃるとおりなんですけれども、いわゆる学位論文もしくは論文に対する不正に関して、つい最近、東京大学のベンチャー企業が、その論文自体に不正がないかを発見するアプリを開発している、そういった報道もございましたけれども、ケースレポートに関して、そんなにマンパワーの要るチェック機能ではないと思うんですね。同じ文章が同じ医師で続けば、それはおかしいと思うのが当然なんです。お聞きしたいのは、今後、精神保健指定医の不正取得について調査するのか否か、それか、今おっしゃっただけの再発予防で済ますのかをお聞きしたいわけです。

藤井政府参考人

先ほど申し上げました、チェック体制を整えることによりまして、一定期間にはなりますけれども、過去の事例につきましてもきっちりと調査をしてまいりたいというふうに考えております。

伊東(信)委員

補足ですけれども、私自身も各専門医を持っていまして、専門医を取る前は各他科を回っています。精神病院のいわゆる祝日、日曜日の終日当直をしていまして、精神科医でもないのに、医師免許を持っていれば精神科の患者さんを診察することはできるわけですね。診させていただいて、入院患者さんの診察を依頼されまして、脱水があったから診察したわけなんです。どうされましたと。脱水だから、要は体がだるい、そういった主症状の患者さんだったんですけれども、患者さんの言葉は、から揚げ、宇宙、先生はどこから来たの、これは言葉のサラダというんですけれども、単語を並べただけなんですよ。もう全くコミュニケーションがとれずに、私の経験を超えた患者さんでした。つまるところ、やはり専門家というのは医療の分野の中でも非常に大事なものですので、この精神保健指定医というのは社会にとって大事であるから、この取得義務を厳しくしてほしいという趣旨で、そのあたりをよろしくお願いしたいということ。

加えて、もう一例ですけれども、昨年十一月に設立された神戸国際フロンティアメディカルセンター、KIFMECというんですけれども、三月末までに生体肝移植を受けた国内外の患者七名のうち四名が手術後一カ月以内に死亡していたことが明らかになりました。

手術というのは、患者さんの生命というのは、やはりケース・バイ・ケースですので、この先生方がどうのこうのというのではなくて、ここからなんですけれども、肝移植医らでつくる日本肝移植研究会、京大の上本教授が会長なんですけれども、診察に問題がないかを調査し、移植医療の専門家からは、非常に高い死亡率なので手術をやめなさい、手術をやめて検証すべきだとの声が上がっております。

一方で、これは新聞報道の報道ベースですけれども、塩崎厚生労働大臣は、研究会が検証を行うと思う、内容がわかったところで考えたいと述べられたようです。

同センターで移植手術にかかわる常勤医は五人だそうです。手術には外部の医師の協力が必要だった、そういった状況も記述されていましたけれども、ここは先進医療を提供する専門病院なんですね。このような専門病院において、施設の基準やスタッフの人数などを定める基準があるのか、また、それはどこの機関によって決めているのか、まず教えてください。

唐澤政府参考人

いわゆる先進的なあるいは先端的な医療を提供する病院でございますけれども、大きく分けて三つほどございます。

一つには、医療法に基づきまして、これは施行規則の中で、適正な医療を実施する医療機関が有すべき構造設備と人員についての基準を定めております。具体的には、急性期病院、それから療養病床、精神病床というような形で違っておりますし、さらに、医療法の中で、大学病院のような特定機能病院につきましては、医師や看護師の配置につきまして、特別に手厚い人員配置を求めているところでございます。

さらに、診療報酬におきましては、先端的な、先進的な医療の中でも、例えばICU、集中治療室につきましては診療報酬としての基準を定めておりまして、例えば、専任の医師が常時、特定集中治療室内に勤務していなければいけないとか、常時、看護配置が二対一以上というようなことで、特別に厚い要件を定めているところでございます。

そのほか、先進医療につきましては、先進医療の内容につきまして、それぞれごとにその専門医の配置などを求めているものがございます。

こうしたものは、最終的には厚生労働省の省令なり告示なりで決まっておりますけれども、決めていくに当たりましては、社会保障審議会の中の医療の関係の部会でございますとか、あるいは中医協などで御審議をいただいて決めているというような状況でございます。

伊東(信)委員

ただいま基準についてお尋ねさせていただきましたけれども、やはりどうも、決定方法、決定機関、決定までのプロセスに不透明な部分が多いように感じます。

私は、椎間板ヘルニアのレーザー治療、経皮的レーザー椎間板減圧術というのをやっていますけれども、平成二十四年の先進医療の専門家会議で外れております。それまでは、先進医療技術名八番の中に入れておりました。私自身がやっているのは、あくまでも自費診療です。混合診療じゃありません。

患者申し出制度にもかかわってくることなんですけれども、やはりこの技術なり安全性の担保というのは非常に大事なものだということは共通認識であると思うんですけれども、PLDD、椎間板ヘルニアのレーザー治療に関して申し上げますと、例えば症例数、十例でいい。私、思うんですけれども、脊椎の手術、わずか十例でいいというのは少な過ぎると思うんですね。私自身も、自分で自分の話になりますけれども、千例以上やって、やっと自信がついて開業しているところでございます。

案の定、この認定施設が三病院あったんですけれども、三病院の中で、現実に患者さんとトラブルになって、患者さん自身、ほかの手術を受けざるを得ない患者さんがおられまして、私、その手術をした先生に、認定を受けた先生に直接聞きました、どこで手技を受けましたかと。大阪の某病院、僕も働いていた病院です、そこの病院で一回手術を見ただけだとおっしゃっておりました。

つまりは、こういった先進医療を進めていく、これは、積み重なる医療費の抑制プラス国民皆保険を守るためにも、バランスをとりさえすれば非常に有用だと考えておりますけれども、どこの機関がどのように決定しているか、この辺をクリアにしないと、進むものも進まないと私は思います。

今回の肝移植の件で、塩崎厚生労働大臣は、研究会の調査結果を待つとコメントされております。研究会というのは、何々学会ができる前の段階です。いわゆる、言葉は悪いですけれども、ややお家元制度のような感もまだ否めません。

さて、先進医療の安全性や効果の担保について、大臣はどのように考えておられるか、お聞きしたいのですが。

塩崎国務大臣

御指摘の、神戸の神戸国際フロンティアメディカルセンターにおける生体肝移植を受けた患者の死亡例、これが多く存在していたという事案でございますけれども、現在、肝臓移植の専門家によって組織をされている日本肝移植研究会、今先生御指摘になられましたが、ここで調査を進めているというふうに私どもは聞いているわけでございます。

医療が安全に提供される体制については、当然のことながら、厚生労働省とそれから都道府県などが実施をする立入検査などによって確認を行うことになるわけでありますが、本件については、まず、この日本肝移植研究会の調査が今行われているということでありますので、その調査結果の取りまとめを待って、そこから適切な対応をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。

伊東(信)委員

肝移植を受けられる患者様というのは、そもそも全身状態が悪いのかもしれない、他の合併症、他の病気を持っておられるのかもしれない。しかしながら、医師の未熟さによるものであれば、これは許されるべきものではないと考えております。しかしながら、この時点では、真実がどうなのかというのはわかりませんし、肝移植によって助かる患者さんもたくさんおられます。

ですので、こういった先端の医療をとめたいという趣旨ではございません。しかしながら、このあたりのコントロール、ガバナンスと、あと、私自身も外科医ですし、医師でありますので、逆に厚生局とか厚労省から私自身が言われたら、それはもちろん耳も痛いし、嫌です。しかしながら、やはり、たび重なる医療費の増大と、医師の裁量と、そして厚労省のあり方について、いま一度本当に議論を深めていただければ幸いということを加えさせていただいて、この件に関してはおいておきます。

がらっと、もう時間もあと五分ほどしかないので、最後の質問に移りたいと思うんです。

四月十四日の衆議院本会議におきまして、我が党の牧議員の電子レセプトに関する質疑に対し、塩崎大臣は、六十五歳以上の医師がいる診療所については例外的に紙レセプトを認めることにしていますが、現在では九七・三%が電子請求により行われていると回答されました。

私の認識では、私の医療法人はもちろん電子請求、電子レセプトなんですけれども、歯科診療所や大病院を除く開業医に係っての電子レセプトの普及割合はたしか五〇%前後だったような気がするんですね。

さて、真実はどうなのか。レセプトの電子請求の普及率について、病院の規模や、医科、歯科別に教えていただければ幸いです。

唐澤政府参考人

レセプト電子化の推進状況、十八年度から進めてきておりますけれども、これは毎月のレセプト請求のデータで出てまいりますので、本会議でお話ししたときよりも一月新しくなって、平成二十七年の二月現在でございますけれども、病院で九九・九%でございます。ほぼ全部と考えていただける。それから、医科の診療所で九七・二%、それから歯科は九一・三%、薬局はもとから高くて九九・九%というような状況でございます。

これは、歯科の電子化というのが実は順番として一番最後になっておりまして、レセプトコンピューターのリースの時期に合わせて実施をしていただきたいということをお願いしてまいりまして、それで、今日では九一%まで上がってきたというような状況でございます。

伊東(信)委員

それでは、この電子レセプト請求、オンラインと電子媒体の請求に分けられると思うんですけれども、オンラインの請求はその九九%いっているのでしょうか。

唐澤政府参考人

御指摘のように、これ全部がオンラインではございませんで、九七%くらいの電子レセプトの請求のうち、オンラインは七三%でございます。それから、電子媒体の請求が二五%弱ぐらいというような状況になっております。

伊東(信)委員

済みません。歯科のオンラインは何%いっていますか。

唐澤政府参考人

今すぐちょっと数字は出ないんですけれども、歯科のオンラインは、二十七年の直近の状況で見てまいりますと、恐らく二〇%くらいではないかというふうに考えております。

伊東(信)委員

そうですね。これもまた誤解を招いていただくと困りますけれども、責めているんじゃないんですよ。責めているんじゃないんです、決して。だけれども、やはりそういうところははっきりさせましょう。

私自身は、オンライン請求しています。それはやはり、きちっとしたレセプト請求をしたいからです。先ほど、私、自費診療のクリニックと言いましたけれども、自費診療のクリニックと保険のクリニックと、広域医療法人なので県をまたいで違っています。そこはきちっとオンライン請求しています。

だから、このオンライン請求がなぜ歯科の先生もしくは診療所の先生に普及しないと厚労省は考えておられますか。この原因は何でしょうか。

唐澤政府参考人

先ほど先生から、高齢の方、六十五歳以上の方という例外の話をさせていただきました。これは、ずっと六十五歳以上の方ということではございませんで、医科では二十二年七月一日、歯科は二十三年四月一日、薬局は、もうほとんど全部やっていますが、二十一年四月一日ということで、前の時点で高齢だった方ということでございます。

それで、オンラインの請求を普及するという観点から、病院はもうほぼ電子カルテになっておりまして、しかも医療情報のやりとりというようなものも始まっている地域もかなり多くなってきておりますので、病院は、これは当然オンラインで実施をするということも考えられる。

それから、歯科の先生方がオンラインになかなかならないのは、このオンラインの期限が少し遅くなっていたということもございますけれども、オンラインとそれからICTの活用によって歯科診療にどういう具体的なメリットをもたらされるかということにつきまして、私ども政府も、もうちょっと歯科の先生方ともお話をして、活用についてもお話をしていくことが必要なのではないかと考えております。

伊東(信)委員

医療法人というのは、そこの地域で一年以上開業している実績がなければ医療法人に移行しないので、まずクリニックを立ち上げて、それで医療法人にしたわけですね。クリニックを立ち上げた時点で、私も、電子レセプトにするべく、電子カルテを入れたわけなんです。電子カルテと電子レセプトは連動していますから、便利だと。だけれども、電子カルテというのはライセンス契約ですよね。五年たつとライセンスは切れますよね。そうなると、つい最近見積もりしてもらったんですけれども、ライセンスの更新は五百万なんですね。それは、普通のクリニックはもたないですよ、歯科の先生はもたないですよ。そういった現状もあるということ。

私自身、マイナンバー法案も含めまして、医療費の抑制のために、このオンライン化というのは非常に大事だと思います。だけれども、こういった現状もあることを厚労省はわかっていただきたいのと、数字はやはり正直に出してください、私自身は本当に責めているわけじゃないので。

ということを最後の言葉にして、私の質疑を終わらせていただきます。

以上です。