第189回国会 科学技術・イノベーション推進特別委員会 平成27年5月19日

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議事録

伊東(信)委員

維新の党の伊東信久でございます。

私は現在、大阪大学の国際医工情報センターの招聘准教授という立場をとっておりまして、研究に携わる者として、今回の質疑の機会を与えていただいたことに心が躍っております。

国際医工情報センターという名前は本年から改定された名前でして、もともとは臨床医工学融合研究教育センターでございます。医工というのは医学部と工学部の大学院でありまして、それを融合するということです。

何を融合しているのかというと、名前のとおり医学部と工学部だったわけなんですけれども、というよりも、いわゆる日本の科学技術というのは、当然、各研究機関、各専門分野というのも大事なんですけれども、一体となって科学技術を人類の未来に、そして日本の未来に伝えていくことが大事なのではないかということを私も承知しておりまして、私の立場といたしましては、政府に現場の声を伝えて融合を図っていくということですので、本日も、私の専門とするところの医療のプラクティカルな質問とややなりますことを御容赦いただきまして、質問に入らせていただきたいと思います。

さて、一カ月前のことなんですけれども、京都大学のiPS細胞研究所、略してCiRAといいますけれども、CiRAと武田薬品工業がiPS細胞技術の臨床応用に向けた共同研究契約というのを結びました。契約期間は十年間です。武田薬品は、二百億円の費用や百二十億円以上の研究設備を提供するということです。山中教授も、臨床研究に向けて加速度的に資金が必要となり、一刻も早く医療応用の実現を加速させたいと述べております。

さて、国におきまして、経済産業省は、再生医療関連の国内市場は二〇五〇年には二・五兆円に拡大すると推定しておりまして、日本医療研究開発機構対象経費で、つまり、再生医療の実現化に向けた予算は、平成二十七年度、百四十三億円です。二〇一五年度までにiPS細胞を用いた創薬技術の開発、二〇二〇年度までにiPS細胞技術を活用して作製した新規治療薬の臨床応用と、達成目標を設定しております。

今申し上げたとおり、日本というのは、世界に先駆けて、再生医療分野の環境設備を確かに整え始めております。ただ、山中教授を初め再生医療に携わる人の大きな悩みというのは、再生医療に関する人材育成でございます。

私は、神戸大学の医学部を卒業した後、大阪市立大学の医局に入局いたしまして、大学院、研究分野も大阪市立大学でやらせていただきました。そのときに、教室から、実際の研究の場というのは、実験動物舎というのがありました。その中でも、感染実験動物舎といいまして、バイオを使いますのでちょっと隔離されたところにおったんですね。残念ながら、そのとき、きちっとした動物舎がございませんで、古い市立大学の校舎の階段の踊り場の、何となく掃除用具入れみたいなところに山中教授と閉じ込められまして、一緒に動物の世話をしておりました。

そのときに、本当にいろいろ未来に対しての目を、お教えいただいたわけなんですけれども、研究というのはどうしても地道な作業の繰り返しなので、研究者だけじゃなく、先ほど実験動物舎の話をしましたけれども、その動物を管理する者、その建物を管理する者、研究を支援する人材も必要となってきますし、現実、そこからの試料を分析、解析、そして分析、解析できる下準備をする、そういった人材も必要になってきます。

ここで一問目の質問に入らせていただきたいんですけれども、本年度の予算の百四十三億円の中に、再生医療に関する研究支援、先ほど武田薬品とかも建物とか設備に対する提供、これは民間からの支援なんですけれども、国として、再生医療に関する研究支援、人材を育てる予算が組み込まれているのか、教えてください。

森本政府参考人

お答え申し上げます。

今委員御指摘の、再生医療の実現化ハイウェイ構想というプロジェクトがございまして、これが百四十三億円ということでございます。このプログラムは、iPS細胞等を用いた革新的な再生医療あるいは創薬をいち早く実現することを目的といたしまして、京都大学の山中教授がセンター長を務めておられますiPS細胞研究所、CiRAを中核拠点として、全国的な研究ネットワークを構築いたしまして、基礎研究の段階から臨床研究、そして実用化の段階に至るまで、なるべく切れ目なく一貫した支援を行って、関係省庁が一緒にオール・ジャパンで取り組んでいこう、こういうプロジェクトでございます。

この事業の中身でございますが、その中には、今委員御指摘の人材育成の経費も当然入ってございます。そして、特に、研究者が独創的なアイデアとかあるいは発想でもって研究開発をリードしていく、これは当然重要なのでございますが、これを支える、今御指摘がございました、細胞の培養であるとかあるいは動物の管理であるとか、こういう研究支援面でのサポートが非常に重要でございます。

こういうチームが、チーム力を発揮して、それでいち早くその研究成果を実用化、事業化につなげていく、こういう体制を構築していくことが重要ではないかと考えております。

 伊東(信)委員

ありがとうございます。

人材の育成にも、そして、直接的に研究に携わる研究者だけでなく、研究を支援する人材に対しても予算を考慮していただいていると解釈しているんですけれども、医学を製品にするとなると、やはりこれは経産省の分野にもなってきますし、先ほどの試算も経産省の試算でしたし、そこで科学技術を医療とすると、私が今専門としているレーザーのヘルニアの治療というのも、どうしても工学機関、工学部のお力をかりなければいけないんです。

こういった横串のところ、先ほど津村理事もそういったお話をしましたけれども、これを統括する山口大臣のコメントもお願いしたいんです。

 山口国務大臣

伊東先生御指摘のとおりで、科学技術・イノベーションの推進に当たりましては、研究者が、ある意味で独創的な発想に基づいて、これまでにないアイデアの実現といいますか、そういったものを目指して研究開発をするということが大切であります。

同時に、御指摘をいただきましたように、多様な分野の知見を結集するためにも、それを支えるさまざまな研究支援人材によるチーム力をいかに発揮していくかということが大変重要なことであろうと思っております。

基礎研究の成果を臨床応用とか実用化に円滑につなげていくためにも、研究開発の中核を担う研究者のみでなく、特定のスキルとかノウハウを持たれたいわゆる研究支援の人材の育成は極めて重要な課題であろうと認識をしております。

 伊東(信)委員

ありがとうございます。

認識としましては、政府も大臣もそういった認識というのを持っておられるというのは、十分承知しております。

本当に現場の意見としてここで申し上げたいのは、現在、日本の再生医療に対する研究水準は世界トップクラスであることは間違いありません。しかしながら、日本のバイオに関する研究に、再生医療もバイオなんですけれども、苦汁をなめた過去の苦い経験をやはり思い出します。

二〇〇二年、政府は、二十一世紀はバイオの時代を合い言葉に、バイオテクノロジー戦略大綱と呼ばれる国家戦略を立案しております。日本におけるバイオに関する成長は、それに反して期待を大きく裏切る結果になりました。原因としましては、一番目に、バイオビジネスの投資資金が少なかったこと、もう一つは、日本は諸外国に比べて特許戦略で出おくれていた、そして三番目に、人材の流動性が低かったということもあります。

この人材の流動性というのは、国内外の人材でありますし、例えば特許戦略も、それに携わる人材というのも大事でして、山中教授は、過去、この科学技術・イノベーション特別委員会でもお話しされたんですけれども、私は一研究者であって、それを束ねるCEOとリードする人材も必要である、特許のことも含めていろいろなアドバイザーも必要だということでした。

人材の流動性ということに関しますと、普通の研究枠を超えたような、そういった人材も必要となってきます。ここで、期待を裏切った過去の苦汁も考えまして、そういったところに対する予算措置、本当に、野球でいうところの四番バッター、そういったところを国内外から入れるような予算措置も考慮していただけるのかどうか、もう一度お答えください。

 山口国務大臣

実は、私も、山中先生、京都大学等にお邪魔をして何度かお話を聞く機会もあったんですが、やはり今先生御指摘のように、例えば特許とかあるいは実験とか、いろいろな段階でともかくもっと人が欲しい、そういうふうな人材が欲しいというふうな特別なお話も聞かせていただきました。

先ほども御答弁いたしましたが、非常に重要であるというふうなことを認識しております。文科省の方でも、大学改革等も含めてさまざまな検討をしておりまして、私どもとしても、文科省とも連携をして、そこら辺の人材がしっかり確保できるように、流動性も含めて、頑張っていきたいと思います。

 伊東(信)委員

ありがとうございます。流動性も含めてということを大臣の御答弁にいただいたことは、非常にありがたいと思います。

研究を支援する人材を育てるというのは、予算もかかりますし、時間もかかりますので、どうか、日本が世界に誇る再生医療に関する研究水準をより向上させるためにも、この人材育成に何とぞ御協力をいただけるようにお願い申し上げます。

同じくバイオでありますし、私自身、日本における成長戦略の必ず柱となると思っていますのが、バイオ医薬品の後続品であるバイオシミラーというものです。

バイオシミラーというのは、遺伝子の組み換えとか細胞培養といったバイオテクノロジーを用いてつくり出された、バイオ医薬品の後続品であります。いわゆる化学合成でつくられるジェネリック医薬品と価格においては同様なんですけれども、捉え方、臨床応用のされ方、使用方法、さまざまなもので違いがございまして、詳しい説明をすると二時間ぐらいかかりますので割愛させていただきます。バイオシミラーが一般に定着してくると、国の医療費の負担額も軽減され、肥大し続ける医療費の抑制にもつながってくると考えております。

しかしながら、このバイオシミラーも再生医療と同様に大きな不安を抱えております。これは、先ほどのバイオに対する戦略の苦汁と関連していますので割愛しますけれども。

例えば韓国におきましても、このバイオシミラーはもう既に国を挙げて取り組んで、世界の先端を走っています。しかしながら、日本は全く取り組もうとはしておりません。今、日本は明らかに後塵をとっております。韓国の場合、バイオシミラーの存在がささやかれたときから国で予算をつけています。いわゆるバイオ医薬品ということに関しまして、先ほど特許のお話をさせていただきましたけれども、ことし、二〇一七年にバイオ医薬品の特許というのがどんどん切れ始めてきますので、韓国もそのことに恐らく注目をしていると思います。

バイオシミラーは、当委員会、科学技術・イノベーションの推進に合致しているので、このバイオシミラーに対して一定量の予算措置を与えてもよいのではないかと私は思うのですけれども、いかがでしょうか。

 福島政府参考人

医薬品市場に占めます抗体医薬品等のバイオ医薬品の割合は増大しておりまして、バイオシミラーを含めたバイオ医薬品に対する支援は重要であると考えております。

厚生労働省におきましては、本年度から、バイオ医薬品の製造に係る人材育成に対する支援を行うために、バイオ医薬品の品質管理等にかかわる人材育成プログラムの開発を目指す研究につきまして公募をしておりまして、バイオシミラーを含むバイオ医薬品等の開発に資する質の高い臨床研究に対する支援も行っているところでございます。

今後も、バイオシミラーを含むバイオ医薬品の開発促進に努めてまいりたいと考えております。

 伊東(信)委員

ありがとうございます。

実は、今国会が始まりまして、バイオシミラーに関してもう何度となく質問させていただいておりますけれども、私はしつこい性格ではないんですけれども、日本のためと思いまして、続けて質問させていただきたいと思っておるんです。

やはりこれをリードするお方が必要でして、これを横串で通して、各省庁間を横串で通す、そういった意味で山口大臣への私の期待度というのは大きいんですけれども、このバイオシミラーに関しての大臣のコメントもお願いできたらと思うんです。

 山口国務大臣

実は私も、最初は、バイオシミラー、一種のジェネリックだろうなと思っておったんですが、ジェネリックと違いまして、複雑な分子構造等々の中から、若干違うんですね。そこら辺も、そういった意味で、やはり何らかの御協力というか、支援体制というのも必要なのかなというふうな感じを持ったわけであります。

実は、ちなみに、第五期科学技術基本計画及び科学技術イノベーション総合戦略二〇一五、この策定に向けた検討をしておるところでありますが、この中で、経済社会的課題の解決に向けて、いわゆる健康長寿社会の実現を目指すというふうなことが大変重要と考えておりますので、医薬品等の開発につきましても、そういった観点から、今答弁がございましたけれども、関係省庁ともしっかり連携をして、実のあるようなものができればいいのかなと思っております。

 伊東(信)委員

大臣、ありがとうございます。

健康長寿ということに関しまして、やはり、このバイオシミラー、特にバイオシミラーのもととなるバイオ医薬品というのは、かなり難病もしくは生命にかかわる疾病にかかわってきますので、よろしくお願いいたします。

先ほど二〇一七年と間違えて言ったかもしれないですけれども、二〇一五年にバイオ医薬品の特許が切れ始めますので、よろしくお願いします。

まずは、バイオシミラーとは何だと思われると思いますので、あさって、三月に立ち上げたばかりの、私が事務局長を務めるバイオシミラー使用促進議員連盟というのもあります。今回は、先ほど大臣おっしゃっていただいたジェネリック、その日本ジェネリック医薬品学会の代表理事にも御講演いただきます。超党派の議連ですので、またお顔でも。ちなみに、最高顧問には元官房長官の河村建夫先生にも御就任いただいております。宣伝でございました。

それでは、続きまして、遺伝子検査の質問に移らせていただきたいんです。

一昨年のことになりますけれども、アメリカの女優でありますアンジェリーナ・ジョリーさんが、遺伝子検査により遺伝子の変異が見つかって、乳がんを予防するということで、両方の乳房を切除して世間を驚かせました。今、乳房を切除と申し上げましたけれども、恐らく乳腺部分、報道ベースですけれども、乳腺だけを切除して、同時再建といいまして、同時期に再建も行ったと私は理解しているんですけれども、アンジェリーナ・ジョリーさんが高いリスクを負うとされた家族性の乳がんというのは、遺伝性がはっきりしていたということです。

二〇一四年の十一月に、ヤフーが、遺伝子解析サービスに先立ち、無料モニターを一万人募集しまして、一週間前の五月十二日、健康関連プロジェクトにおいて、国内最大規模をうたう日本人一万人分の遺伝子情報の反映を開始しました。

このような個人向けの遺伝子検査の対象というのは、家族性以外のがんや生活習慣病などの、遺伝要因の大きさというのがはっきりしない、遺伝子検査が診断や治療にとっても役に立たない病気ばかりが、この遺伝子検査の対象になっています。

遺伝子検査といいましても、病院とか、個人向けの対象とか、対象としているものが現実は全く異なっている状態にあるんですね。

しかしながら、一昔前と比べると、遺伝子検査という、遺伝子という名前が身近なものになっていますし、遺伝子検査も身近なものになっているのではないかと思っているんです。であるのならば、再生医療同様、再生医療とも実は関連はしているんですけれども、この遺伝子検査は、現在、ややもすれば野放し状態なんですけれども、法規制を含めた対応がないんです。

この遺伝子検査に対する法規制を含めた対応の現状について、まず、医療分野以外の遺伝子検査と医療分野の遺伝子検査に分けて御質問したいんですけれども、医療分野以外の遺伝子検査について、法規制を含めた対応というのはあるのかないのか、教えてください。

 高田政府参考人

非医療用分野ということで、お答えいたします。

遺伝子検査ビジネスにつきましては、個人の遺伝情報という機微な情報を取り扱うことから、個人情報の保護が重要であると考えております。また、消費者保護の観点からも、検査の質の担保や適正な事業者の選定が重要であると考えております。

このような観点から、非医療の消費者向け遺伝子検査ビジネスに関しまして、経済産業省では次のような対応をとっております。

まず、法規制という意味では、個人情報保護法に基づいて、遺伝情報を含む個人情報の保護を図っております。

経済産業省においては、同法に基づき、個人遺伝情報保護ガイドラインを定め、その中において、目的外使用の原則禁止、本人の同意を得ない第三者提供の原則禁止、インフォームド・コンセントの取得など、個人遺伝情報を取り扱う事業者の義務を具体的に規定しております。

また、消費者保護の観点につきましても、遺伝子検査ビジネスを行う事業者向けに、検査の質の担保、検査結果の解釈の科学的根拠の基準なども含めた、事業者としての遵守事項を取りまとめております。また、消費者向けに事業者選定チェックリストを取りまとめ、これらを公表することで事業の適正な実施を図っております。

経済産業省としましては、これらの取り組みにより、引き続き、当該ビジネスにおける個人情報保護、消費者保護の確保にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

 伊東(信)委員

ありがとうございます。

今、医療分野以外の遺伝子検査ということを教えていただいたんですけれども、現実、市場において遺伝子検査というのは出回っておりまして、私も、私のクリニックの近くにあるスポーツクラブに行ってまいりまして、スポーツクラブに付随している、いわゆるリラクゼーションなり、女性でいうところのエステみたいなところがありまして、そこに遺伝子検査とあったので、飛び込んで、何食わぬ顔をして行ってきました。

そうすると、口の中の粘膜を綿棒のようなものでとられて、一週間したら検査結果が出ますからと。いただいた情報というのは、確かに私の遺伝子のことが書いてあるんですけれども、あなたは洋梨型ですと。必要じゃないという意味じゃなくて、果物の梨ですね。あなたは洋梨みたいな体と、失礼な書き方で腹が立ったんですけれども。あと、洋梨型、リンゴ型、ブドウ型というよくわからない形をしていて、結局どうしたらいいかというのは、運動して食事制限してくださいと当たり前のことしか書いていなくて、二万円弱取られました。

こういったこと、再生医療の分野でもそうなんですけれども、本当に必要な情報、今、経産省のお話で、個人情報の保護、まずそういったところからどんどん外堀を固めていって、この法整備の方を始めていっていただきたいと思うんです。

医療分野の遺伝子検査についても、法規制を含めた対応の現状、私が受けた遺伝子検査のことも踏まえて、厚労省にお教えいただきたいんです。

 福島政府参考人

お答えします。

医療分野におきます遺伝子検査につきましては、他の医療行為と同様に、医療法や医師法等の規定にのっとって実施されるべきものと考えております。

具体的には、医療法におきましては、医師等の責務として、医療を提供するに当たりましては、適切な説明を行い、医療を受ける方の理解を得るように努めなければならない、こういうふうに規定されております。

また、医師法におきましては、医師でなければ医業をなしてはならないということで、診断は医師でなければ行ってはならないということになっておるわけです。

また、医療目的の検体検査を医療機関以外で行う場合におきましては、臨床検査技師等に関する法律に基づきまして、必要な検査機器や人員の確保、あるいは検査の精度管理体制について一定の基準を満たすものとしてあらかじめ登録された衛生検査所において行うこととされております。

さらに、個人情報保護法に基づきまして、医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドラインを定めておりまして、医療機関においては、このガイドラインにのっとり、個人情報の適切な取り扱いに取り組むことを求めております。

さらに、遺伝子検査における課題については、昨年度の厚生労働科学特別研究事業によりまして調査を行いまして、課題の抽出、整理を今行っておるところであります。中間的な報告では、遺伝学的検査の質の保証に関すること、あるいは情報の提供方法に関することが主な課題として指摘されておりまして、今月末にこの最終的な調査結果、報告書がまとまりますので、今後、厚生労働省といたしましては、遺伝子検査の課題の整理を行った上で、どのような対応が必要なのか、検討してまいりたいと考えております。

 伊東(信)委員

早急に課題の整理というのをしていただきたいと思っております。

遺伝子の話も再生医療の話もバイオの話も、私にとっては、まずは包括的に、同じ分野として質問をさせていただいておるんですね。要は、本当に国民の皆さんの安全性、かつ、これからの健康長寿に対して有効であることと、安全性、そういったことをきちっと国の方で対応していただきたいということです。

再生医療の話ですけれども、もう時間もあれなので、衆議院が解散された後の十一月二十五日に再生医療に対する安全性の確保法が出たわけなんですけれども、その際、再生医療に関して、民間クリニックについても、十一月に厚生労働省への届け出が義務づけられました。ただ、一年間の猶予があります。それは、各クリニックの対応というのもあると思うので一年間の猶予があったんですけれども、まだ実態等は把握できていない状況だと思うんですね。

そんな中、東京都内のクリニックで、自分のおなかの脂肪の中の幹細胞をとって、それを培養する、iPS細胞のSというのはステムセルという幹細胞のことなんですが、人工的につくった幹細胞がiPS細胞なんですけれども、人間の体にある幹細胞を脂肪からとって、その幹細胞だけを培養して、それを点滴投与した七十代の女性の方がおられました。その脂肪幹細胞を、他人の脂肪幹細胞だったわけですね、それの点滴投与を自宅で受けて、もともと体にしびれがあって、そのしびれが悪化したということで訴訟されて、その判決結果、賠償の支払いが命じられたんです。

こういったことで、法整備がおくれると、どうしても、再生医療に関しても野放しになっていたり、遺伝子に関してもいろいろな野放し状態というのは、やはり政府としてはよろしくない結果になっていると思います。

時間もあれなんですけれども、厚労省としては、こういった幹細胞の点滴治療、少し昔に京都でも死亡事故があって、私は何回かこの質疑の中でもさせていただいているんですけれども、今回の東京都内のクリニックの点滴による幹細胞、こういった報告というのは聞かれていますでしょうか。

 福島政府参考人

これについては、私どもは今承知をしていないところでございます。

 伊東(信)委員

五月十六日の読売新聞で報じられたのを最後に取り上げさせていただいたわけです。

要は、こういったディテールを一個一個把握してください、そういった思いも各現場ではあるんですけれども、やはりこの野放し状態というのは、遺伝子に関してはどうしてもアンタッチャブルな感がありますので、バイオシミラーも含めて、国としての施策、まずは知ることというのが大事なので、そういった観点をよろしくお願いしますということで、私の質疑を終わらせていただきたいと思います。

ありがとうございました。