日本は世界の借金王

国の財政状況を家計に置き換えると、つまり、国家財政の金額を“兆”から“万”に変更し、一桁ずらすと家計に置き換えて考えることができます。

〇収入の部
・年収(父母の稼ぎ)が545万円
・臨時収入が50万円
この一家の収入は595万円となります
〇支出の部
〇支払い(家賃、学費、食費等)が729万円
〇借金の支払いが234万円(元金133万円、利息101万円)
この一家の年間での支出額は729万円+234万円=963万円となります。

収入が595万円に対して、支出が963万円です。皆様の家庭ならばどのような対応を取るでしょうか。私の家庭ならば、真っ先にやることは支出を減らすことです。食費を削る、小遣いを削る、自転車に乗り定期代を浮かす、エアコンを極力使わない等とまずは家計の支出を見直すことから始めます。しかし、この家計は足りない分は借金しようと考えてしまいます。つまり、963万円の支出をするために、足りない368万円(支出963万円-収入595万円)を新たに借金してしまっているのが今の日本の現状です。
私が一番注目している点は支出の部の借金の支払い額です。年収545万円の内、借金の支払いに234万円が使われています。しかもその内101万円は借金の利息です。収入の4割以上が借金の支払いに消えていくのは健全な状態とは言えません。
よくよく見ると、借金の元金は133万円しか減ってないにもかかわらず、新たに368万円の借金をしているので、結果として、この家計は年間で235万円の借金が増えていることになります。
6年前の英国経済は、リーマンショック後の不況に苦しみ、財政状況が急速に悪化しておりました。しかし、キャメロン首相は「決断が遅れると経済、国家、国民は受け入れがたいリスクを負ってしまう」と訴え、4年間で2割の歳出削減や付加価値税(日本でいうところの消費税)の増税を断行し、財政赤字は大幅に縮小しました。
一方で、日本は英国よりもはるかに酷い財政状況にあるにも関わらず、根本的な財政健全化政策に取り組むことなく、赤字を垂れ流しております。借金は毎年増え続け、ついに1000兆円を超え始めました。本年度も23.5兆円の借金が増える計算になります。
私は、国家を運営する上で借金をすることは、悪いことであるとは考えておりません。しかしながら、借金を減らす為の努力をせず、その借金を“誰か”に押し付けようとする行為は許しがたい行為であると考えております。ここでいう“誰か”とは現在の若者、そしてこれから生まれてくるだろう未来の子供たちです。
政府は財政健全化計画を打ち出そうとしているものの、各種業界団体に配慮した緩々の内容になると予想されております。政府の財政健全化計画を見てからあらためてコメントするつもりですが、削れるところはまだまだ沢山あります。特に医療費の削減は、現役の医師である私からすると突っ込みどころが満載になるでしょう。
私は現在、自らが希望して財務金融委員会に所属させてもらっています。その理由は、日本の財政危機の主因に、社会保障費の増大があると考えております。私の専門分野である社会保障分野を取り扱う厚生労働委員会に所属し続けようとも考えましたが、もっと視野を広げるため、もっと財政学の観点から社会保障費の抑制について検討したいがための判断です。次回以降のブログで“いとうが考える財政健全化計画”をお伝えして参ります。